介護福祉士の試験は筆記試験は毎年1月の下旬に財団法人社会福祉振興・試験センターが主催し,実技試験は3月の下旬に行われます。 この実技試験は、筆記試験を合格した者のみ受験でき、合格発表は毎年3月下旬となっています。ここでは介護福祉士の実際の試験について詳しく見ていきましょう。
介護福祉士の試験申し込みは社会福祉振興・試験センターにネットかはがきで申込書類を取り寄せる所から始まります。取り寄せは例年7月上旬からできます。
申込み期間は例年8月上旬から9月上旬の約1ヶ月が通常です。申込みの際は受験料を振り込む必要もあります。受験手数料は約1万円です。
筆記試験は全国34カ所の会場で行われ、出題形式は5つの選択肢から選ぶ問題が基本となります。出題数は120問で試験時間が3時間半となっています。配点は、1問1点の120点満点です。
試験科目は、下記の3領域(赤字)10科目です。全ての科目に得点しなければ合格できません。
介護福祉士の試験科目
試験科目はさらに中項目、小項目と詳しく分類され、あらかじめ社会福祉振興・試験センターに掲載されています。項目の熟読は勉強前には必須ですので必ず目を通しましょう。
実技試験については筆記試験合格者のみ受験できます。介護などに関する専門的技能を試す試験で試験時間は5分です。全国12会場で実施されています。
出題科目は1. 介護の原則、2. 健康状況の把握、3 .環境整備、4. 身体介護の中から出題されます。
実際にあった試験問題として第24回の実技試験を例に紹介します。
第24回介護福祉士 実技試験問題【介助者の状態 … 左上下肢の麻痺】
■■さん(87歳)は、左上下肢に麻痺があり、衣服の着脱と移乗の動作に一部介助が必要です。車いすの移動は全介助です。いすに座っている■■さんは、上着を着て、車いすで外出することを希望しています。外は寒いので、寒くないように準備し、途中にある段差を越えて、玄関まで移動の介助をしてください。車いすの点検は済んでいます。■■さんの返事は、「はい」または「うなずく」だけです。
実際にシチュエーションを指定されどう行動するか試される試験です。普段通りにできれば合格できる試験ですが、試験官に見られてる緊張から不合格になる方が多く。不合格者の多くが何をしたか覚えてないという試験です。
60%の正解で合格と言われますが数値化できる事は少なく、難易度による合格率の調整もある事からいつもの半分程度の事が出来れば合格するとも言われており、どれだけ平常心でできるかが合否の分かれ目です。
実技試験の出題範囲の中項目、小項目もあらかじめ発表されていますので社会福祉振興・試験センターで確認しましょう。
合格基準については、問題の総得点の6割程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点を取った者。これを満たした者のうち、試験科目10科目郡全てにおいて得点があった者となっています。
実技試験においての合格基準については、課題の難易度で補正した点数以上の得点の者を実技試験の合格者とする、となっています。